中欧編 Bosnia-Herzegovina(7)カトリック教会とシナゴーグ訪問。
ボスニア・ヘルツェゴビナのSarajevoは不思議な町。
イスラームのモスク、カトリック、正教会、ユダヤ教と宗教のるつぼです。
旧市街にもカトリックの教会があったので、行ってみました。
Sarajevo / Old Orthodox Church
外観は普通の四角い建物。
路駐の車が雰囲気台無しにしていますね。〜ったく。時間が無くて私は入らなかったけど、付属の博物館も併設されています。Wikiで調べてみたら16世紀の建物なんだって。
エントランスのイコンも歴史を感じさせますね。
訪問している人は私だけ、係の人もだれもいませんでした。
写真撮影は禁止なので、内観は借り物です。ライトアップがとっても美しかったです。
聖書の物語を伝えるのに、絵を使うって考えましたね。そういった意味では、偶像衰廃禁止のイスラームよりキリスト教の方が伝わりやすいかもね。
そこから数百メートル離れたところにある、シナゴーグ。
シナゴーグ自体には入れなかったけど、隣の博物館はOpenしていました。壁にユダヤの印が入ってますね。
古いシナゴーグを博物館にリノベしたものです。有名な燭台のモチーフが飾られていました。用途によって、本数が違ってて、7本?8本?9本などがあって、ハヌキヤ祭りには9本のものが使われています。
1階にあった祭壇。(ビーマー?)ユダヤ教も偶像崇拝禁止なので、内装はシンプルです。
上からの様子。
ボスニア・ヘルツェゴビナは第二次世界聖戦中はユーゴスラビア王国の領土でした。
ユーゴスラビア王国はナチスドイツの侵攻を受けたので、ボスニア・ヘルツェゴビナ内のユダヤ教徒は迫害を受けることになりました。
その、悲しい歴史の展示や、ユダヤの風習や習慣が紹介されていました。
ここは博物館だったので、観光客もちらほら。係員さんは親切で、あれこれ説明をしてくれました。
衝撃的な写真が展示されてました。
純粋に民族の抹消、消滅を目的とした『ジェノサイド』は諸説あるものの、私の理解では3つ。ホロコースト、ルワンダ、オスマン帝国によるアルバニア人殺害。
単純に、ユダヤ人迫害されてかわいそうってだけじゃなくて、強度に組織的なものだと感じました。
イスラエルにも行ってみないとな〜。
それでは。
中欧編 Bosnia-Herzegovina(6)イスラームの死生観とか、セルビアの葬祭事情。
イスラムの死生観とか、お墓とか冠婚葬祭について調べてみました。まあ、お墓とか葬式は同じイスラム教でも生活スタイルに直結して場所や国によっても全然違いました。また、宗派によっても全然違いますね。
1)イスラム教の死生観。
シーア派、スンニ派まで掘り下げるとキリが無いのでざっくり説明です。
死後の復活が信じられています。現世は来世で楽園に行く為の通過点らしい。
死ぬと魂と肉体が分離し、生前の行いの善悪によって神の審判を受けるとのこと。行いの善悪というは、イスラムの戒律を守って生活してきたかどうかって基準です。
で、あんた良い事したわね!とか、よく戒律守ったね!って評価されると、魂は肉体に戻って復活するんだって。
だから、戻る肉体が火葬でなくなっちゃうと大問題。イスラームでは基本は土葬だそうです。
で、モスクに隣接した墓地。
2)ボスニア・ヘルツェゴビナのお墓
お墓は生活スタイルに直結するので、イスラム教を信奉する遊牧民族にはお墓なんて無いし(あっても、質素)、人口が密集した墓地の広さを確保できないような場所では、墓地にお墓がぎっしり詰まっている。イスラームといっても、宗派によってしきたりが習慣が違うからね。
なので、ここではあえてボスニア・ヘルツェゴビナで見かけたお墓をテーマに挙げてみます。
南米の集合住宅風のアパートとか、ロシアの各人が好き勝手なデザインの墓石とか色々見てきたけど、イスラームでは同じ方向を向いています。
ペルーのユンガイで見かけた集合墓地。
モスクワで見かけた墓地。
サンクトペテルブルクでお参りしたドフトエフスキーのお墓。
イスラームでは死者はメッカの方向に向けて安置されます。
メッカの方向に向かって、右側を下にして横向きに寝かされるらしい。
こうやって、イスラーム教徒は神様による審判が下るまで、お墓の中でうとうとしながら待つんだって。
ここでは紹介しないけど、イスラム教徒のお葬式の流れとかも調べてて興味深かった。
各地のお墓の写真を撮ってたのが、報われた
お盆の時期にお参りた、我が家のお墓。日本のもこうやってみると独特。
各国の文化を調べるのは、とっても興味ぶかいですね。
では。
中欧編 Bosnia-Herzegovina(5)イスラム系の伝統家屋見学、お墓も見つけてしまったという話。
次の観光スポットは、ボスニア・ヘルツェゴビナ(以下、BHと略)の伝統家屋を見に行ってみました。
今日取り上げる見所スポットは、イスラム教徒が住んでた伝統家屋。
先に、説明しておくと、サラエボは宗教によって居住エリアが違います。
要するに、民族毎に住んでる地区が違うって話。ミリャツカ川より南の地区にはセルビア人が住んでる(って聞いた事がある)。
ちょっとした高台にあって、坂道をのぼる事になります。
2階立ての平屋風の家で、土地の少ない日本の都市部からみれば贅沢。階段を上がって2階部分から見学開始。
女子用の部屋(だったと思う。)イスラムでは、女性が男性の家族以外の男子と接触するのは禁止。部屋も男性用と女性用に分かれてます。
部屋がたくさんあって、細い廊下がくねくねと走ってます。迷子になる~って思ったけど、これも女性を守る為。
来客はほぼ100%男性。おもてなしするのに、家族の女性が姿を見られずに済むように動線が違うという事でした。
台所。
これも台所の写真。右に見えてる水玉模様は、オーブンというかストーブ。
暖房器具も兼ねてて、このストーブの後ろは寝室になっています。表面の凸凹は、表面積を増やすことで、熱効率を良くする目的、そしてもちろん装飾の意味もあります。
土地の権力者の家だけあって、台所も2個ありました。
2階のテラスから。
お客さんを迎える居間。敷地内の一番、日当たりの良いスペースに作られてて、壁の装飾も見事。
地下の食料貯蔵庫。
この部屋の真ん中には布団が敷かれてました。
イスラームの死生観について書いてあった気がする。忘れちゃった。
Wiki先生に聞いてみたら、イスラムは火葬は厳禁で、土葬が一般的。おもしろい。
こういうの、調べだすとキリが無いわ。
帰りにみかけたモスクと墓地に行き当たりました。
次回はちょっとイスラム教における死生観について掘り下げてみたいと思います。
では!